そんなところから!?足首が硬くてO脚に!?
あれ?立ったときにひざの内側同士がつかなくなってる!
・・・これってO脚!?
こんなときにひざに痛みまで出てくると病院ではこんなことを言われます。
「ひざの内側の軟骨がすり減ってO脚になってきていますね」
「O脚予防のために足の外側にパッドを入れましょう」
軟骨がすり減っているのに、パッドを入れるだけでO脚は治るのでしょうか?
そこで今回は、O脚の原因の一つとなっている足首の硬さについてお伝えしたいと思います。
もしかしたら、みなさんに起こりうるO脚は予防や改善ができるものかもしれません。
いつかは私もO脚になっちゃうのかな?
え!?と、突然どうしたの??
さっきテレビでO脚になって手術した人のドキュメントやってたの。
そうだったんだ。でも、O脚にならないように予防できることはあるよ。
- O脚には構造的O脚と機能的O脚がある
- 構造的O脚を治すには手術が必要なこともある
- 機能的O脚の原因は①ひざが伸びないことと➁足首がカタいこと
O脚とは?
O脚とは両足の内くるぶしをそろえたときに両ひざの内側同士が触れない、両ひざが外側にわん曲した状態を言います。
それに対して、X脚というのは両ひざの内側は触れますが両足の内くるぶし同士が触れない、両ひざが内側にわん曲した状態を言います。
生活様式からか日本人の約8割はO脚と言われており、欧米人にはX脚が多いと言われています。
日本人のほとんどはO脚なんだ!
一般的にO脚の原因として「姿勢が悪い」、「股関節の内側の筋力低下」、「骨盤のゆがみ」、「歩き方の問題」というように沢山のことが挙げられおり、中には???なものもあります。
また、O脚を分類すると骨格により引き起こされる構造的O脚と、姿勢や筋力低下によって引き起こされる機能的O脚の2種類に分けられています。
構造的O脚は生まれつきのものからそうでないものまでありますが、ひざ関節の骨・関節自体が変形して起こるものです。
こちらのO脚は自分で改善することが難しいため、病院などによる専門的な治療を受けたり、場合によっては手術が必要になることもあります。
残念ですが、骨自体の問題はリハビリでは治りません。
それに対して、機能的O脚は日常的な要因によって起こるものが多く、予防や改善ができるかもしれないO脚です。機能的O脚の原因について、もう少し詳しく見ていきましょう。
機能的O脚の原因について
「リハビリをしてO脚が良くなった」と言ってくれる患者さんがいます。
リハビリでの治療は痛みに対してなのでO脚の治療をすることはありませんが、股関節やひざ関節、そして足関節の治療をした副産物としてO脚が改善することがあります。
リハビリでO脚が改善するということは、その方のO脚は骨自体の問題ではなく、姿勢や筋力低下によって引き起こされる機能的O脚であったということを示しています。
O脚が改善する方にはいくつかの共通する特徴があります。特に多い特徴は、①ひざが伸びきっていないことと②足首がカタいことの2つです。
一つずつ確認していきます。
ひざが伸びきっていない
ひざは体重がしっかりとかかった状態で伸びきっていることが重要です。
もし、ひざが痛む患者さんがリハビリに来られたら、まずはひざを伸ばすことに注力します。
ひざを痛めないためにはひざが伸びきっていることが大前提です。
どれくらいひざが伸びきっていなければならないかと言うと、仰向けでひざ裏を床に付けた状態でかかとが1、2cm持ち上がるくらいです。
つまり、ひざがほんの少し反りかえるぐらいです。
自分でチェックするのであれば、1、2cmの高さのものにかかとを置いて仰向けに寝たときに、ひざ裏が床につくかどうかで確認してみてください。
なぜ、ひざが伸びていないことがO脚の原因になるかというと、これにはひざを支えている靭帯が関わっています。
ひざの靭帯の多くはひざがしっかりと伸びきってはじめてピンと張り、ひざを支えることができます。少しでもひざが曲がってしまっている状態では靭帯はひざを支えることができません。
歩いているとき、足を振りだしてかかとに体重がかかる瞬間に急激な外ゆれがひざに起きます。ひざが伸びきっていないとその外ゆれを靭帯は抑えることができません。
一日に1万歩歩く方であれば、片足ずつに5000回の急激な外ゆれが起きていることになります。
たとえ軽い衝撃であっても一日に5,000回、週に35,000回、月に150,000回もひざに内側から外側への外ゆれが起きていると思うとO脚になっていくのにも納得がいくのではないでしょうか?
ひざを内側から軽く15,000回も蹴られてるとしたら恐ろしいね。
け、蹴られてる!?そ、そうだね・・・。
足首がカタい
足首はかかとを床につけたまましゃがみ込めることが重要です。
ひざに痛みのある方は無理してチェックしないでください。
しかも、つま先は正面を向けてください。つま先が横を向いてはいけません。
両ひざと両くるぶしをつけた状態でかかとを床につけたまましゃがみ込めれば問題はありません。
さらに、しゃがみ込むときに両手を後ろにピンと伸ばした状態でもしゃがみ込めれば足首のやわらかさは十分です。
つま先を正面に向けてはしゃがめなかったけど、つま先を外に向けてだったらしゃがめたという方は要注意です。
このような方は、歩くときに地面をけり出す後ろ足のつま先が外を向いてしまっている可能性があります。
そして、つま先が外を向いてしまうとひざも外を向いてしまいます。つま先とひざが外を向いて、少しひざが曲がってしまっている状態・・・O脚の完成です。
足首の硬さがひざにまで影響するのね。
また、足首からはひざ裏まで伸びている筋肉があるため、足首が硬くなるとひざまで伸びづらくなってしまいます。
O脚に対してできること
O脚の原因は、
①ひざが伸びきっていないこと
②足首がカタいこと
と、お伝えしました。そして、ひざが伸びない原因の一つには足首のカタさがあります。
つまり、O脚を予防や改善するためにまずやるべきことは・・・
足首をやわらかくする!
ことです。
足首をやわらかくする運動と言えば、立って行うアキレス腱ストレッチや足首を回す運動が一般的です。しかし、これらの運動で足首が柔らかくなった!と実感したことがあったでしょうか?
じつは、これらの運動で足首をやわらかくするのはとても難しいです。
なぜかと言うと、足首を硬くしている原因とこれらの運動でやわらかくなる部分が違うからです。
足首をやわらかくする方法についてはこちらで紹介しています。
ちなみにひざを伸ばす運動としては、
①片足を伸ばして椅子に座り
②手でひざを抑えて
③胸を張ったまま体を前に倒す
このときにひざ裏に伸びている感じがあればOKです。 ただし、ひざに体重がかかったときにお皿の下の方に違和感を感じた場合にはすぐにやめてください。
ひざを伸ばすストレッチはこちらでも紹介しています。
まとめ
今回は、予防や改善ができるかもしれないO脚についてお伝えしました。
- O脚には構造的O脚と機能的O脚がある
- 機能的O脚の場合には予防や改善の可能性あり
- 機能的O脚の原因として①ひざが伸びきっていないこと、②足首がカタいことの2つがある
- 足首はかかとを床につけたまましゃがみ込めるだけのやわらかさが必要
- O脚の予防や改善のためにはまず足首をやわらかくする
まずはひざが伸びきるかどうかとしゃがみ込めるかどうかを確認してみるよ。
そうだね。チェックしてみて少しでも気になるようだったら、早めに対処していけばいいね。