解明しよう!マッサージで肩こりが治らない理由
みなさんは肩こりに困ってはいませんか?
長時間の作業などによって感じてしまう肩こりですが、あまり放っておいてしまうと慢性化してしまい、頭痛の原因にもなってしまうことがあります。
肩こりを慢性的に感じていれば、一度くらいはマッサージを受けに行ったことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、マッサージの後には楽になる肩こりですが、すぐにまた戻ってはしまいませんか?
これは肩こりを引き起こす原因が残ってしまっているからです。原因を根本的に改善できていなければ、すぐにまた戻ってしまいます。
そこで今回は、”解明しよう!マッサージで肩こりが治らない理由”と題しまして、肩こりを引き起こしやすい3つの原因についてお伝えしたいと思います。
私、肩こりが酷くなると頭が痛くなるの。
それは大変だね。張っている筋肉が頭痛を起こす神経を圧迫しちゃってるんだよ。
えーーー!?それってどうにかなるの?
肩こりの原因を治すことができれば、頭痛も治るかもしれないよ。
- マッサージするだけでは肩こりは治らない
- 肩こりを引き起こす3つの原因
- 背中の丸まりを予防する方法
肩こりについて
指で圧して見ると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石の様に凝ってゐた。
夏目漱石「門」より
“肩こり”という言葉は1910年に明治の文豪である夏目漱石が初めて使ったとされています。
え、そうだったの!?
2019年に厚生労働省より報告された国民生活基礎調査の概況において、肩こりは男性2位、女性1位にもなっているとても多い症状です。
しかも、女性の割合は男性の約2倍にもなります。
しかし、病院で診察を受けたとしても肩こりではリハビリを受けることはできません。ほとんどの場合において、痛みがなければリハビリを受けることはできないのです。
そこで、冒頭でも登場したマッサージの出番となるわけです。マッサージは張っている筋肉をほぐしてくれるかもしれません。
張りやすい筋肉の一つに肩甲挙筋という筋肉があるのですが、肩甲挙筋が肩こりの原因になっているのであれば、肩甲挙筋をマッサージでほぐすことができれば肩こりは治ります。
しかし現実では、張りやすい筋肉は肩甲挙筋であっても肩甲挙筋を張らせている原因は肩甲挙筋ではなく他にあるということが多いのです。
だから、肩こりは治りにくいのです。肩甲挙筋はカラダの構造上、周りから引っ張られてしまうことが多く、その結果として張ってしまっているのです。
肩こりの原因
マッサージは気持ちいいです。しかし、肩こりはまたすぐに戻ってしまいます。
でも、マッサージは気持ちいいです。だからマッサージのリピーターさんは増えていきます。
その流れを断ち切るためには、肩こりを引き起こしている原因を改善するしかありません。ここでは、肩こりを引き起こしやすい3つの原因についてお伝えします。
- 張っている筋肉自体の硬さ
- 張っている筋肉以外の硬さ
- 無意識に力が入っている
それぞれについて簡単にご説明します。
張っている筋肉自体の硬さ
肩こりでよく張ってしまう筋肉は肩甲挙筋と僧帽筋という筋肉です。
その他にも張ってしまう筋肉はありますが、特にこの2つの筋肉は腕の重みを肩甲骨を介して支えているので、腕を降ろしているだけでも負担がかかってしまい、血流が悪くなってしまいます。
もし、肩こりの原因がこの2つの筋肉にあるのであれば、マッサージでほぐすことができれば肩こりは治ります。
しかし、原因がこの2つの筋肉自体にあったという方にはお会いしたことがありません。
張っている筋肉以外の硬さ
肩こりの一番の原因となるのは、この張っている筋肉以外の硬さです。
“張っている筋肉以外“と一言に言っても、たくさんの要因があります。
たとえば、腕と肩甲骨をつないでいる肩の関節自体の硬さや背中の丸まりといった姿勢による影響などです。
肩の関節をやわらかくするためには、肩甲骨を固定したまま腕を動かして肩甲骨と腕をつないでいる筋肉や靭帯などをやわらかくする必要があります。
しかし、このような運動は一人では手が足りず、自主トレーニングとしてはとても難しいです。
いわゆる”自主トレの限界”です。
一人では治せないってことなのね!
背中の丸まりについてはある程度の予防は可能なので、この後にその方法をお伝えします。
無意識に力が入っている
緊張しているときや寒いとき、そして寝不足のときなどに無意識に肩に力が入ってしまっていることはありませんか?
筋肉に力が入っている状態では筋肉の中の細い血管が圧迫されてしまうので、血流が悪くなって肩こりの原因となってしまいます。
このようなときには、できる限りリラックスできる環境を整えていく必要があります。
寒いときには温かく、寝不足であれば睡眠時間を十分に確保し、緊張する場面では緊張を抑える方法を事前に用意しておく必要があります。
寒いときにはホッカイロを背中に貼ってます。
背中を丸めないための運動
背中が丸まってしまうと顔が下を向きやすくなってしまうため、正面を向くときには頭を持ち上げる必要があり、首から肩にかけての筋肉に力が入った状態になってしまいます。
この状態が続いてしまうと首から肩にかけての血流が悪くなり、慢性的な肩こりとなってしまいます。
つまり、肩こりを原因から改善するためには背中の丸まりを改善する必要があります。
背中の丸まりを改善するためには運動前後の硬さチェックとご紹介する3つの運動をやってみることをオススメします。
運動前の硬さチェック
背中の丸まりとは背骨が曲がってしまうことを言いますが、背骨を反れるようにするためには関節の構造上、背骨一つ一つの間の関節が回旋する、つまり大きくカラダをまわすことができる必要があります。
その特徴を利用して、背骨の硬さチェックでは次の順番でカラダをまわします。
①足を肩幅に広げてイスに座る
②両手をカラダの前でクロスする
③カラダをできるだけ回す
③で前方にまわした肩が両ひざの間に入っていればOK、入っていなければNGとなります。
意外と右まわりと左まわりで動かせる範囲が違うのね。
背骨をやわらかくする運動
背骨をやわらかくするためには、次の3つの運動を行います。
肩甲骨まわし
両手をおなかに当てたまま、肩を大きく上から後ろにまわします。後ろにまわすときにはできるだけ肩甲骨を背骨に近づけるようにします。
そうすることで、背骨と肩甲骨をつないでいる筋肉がやわらかくなります。
カラダまわしストレッチ
片側のイスの背もたれを両手でつかみ、つかんだ背もたれの方向にカラダをしっかりとまわします。
視線を後ろをするとよりストレッチ効果が高まります。一回のストレッチは必ず30~40秒間姿勢をキープするようにしてください。
あお向けストレッチ
半円形のストレッチポール、またはバスタオルを丸めたものを使います。
ストレッチポールを肩甲骨の下方に置き、その上にあお向けで寝ます。腰は反らないようにベッドに軽く押し付けるようにします。
さらに両腕を挙げて、背骨をストレッチします。このときも腰は軽くベッドに押し付けるようにしてください。
運動後の硬さチェック
3つの運動の効果を運動前後で比較します。
運動後に少しでもカラダがやわらかくなっていたら、今回お伝えした運動の効果が出ているので、是非習慣にして続けてみてください。
運動の効果を確認するためには運動前後でのチェックが大事なのね。
まとめ
今回は、お困りの方も多いと思われる肩こりの原因についてお伝えしました。
そして、その原因の一つである”張っている筋肉以外の硬さ”に対して、背中の丸まりを予防する運動についてお伝えしました。
“張っている筋肉以外の硬さ”が原因になっているものの中にも、自主トレーニングが難しいものがあります。
運動後には運動の効果を運動前の硬さと比較して、少しでも効果があったのであれば今回お伝えした運動を習慣にして、肩こりを予防していってください。
私の場合は、無意識に力が入らないような環境を作りながら、今回の運動を習慣にして頭痛を治してみるよ。
背中の丸まりが改善すると、肩こりだけじゃなく、腕を挙げるのも楽になるよ。