キケン！こんなチラシの治療院には気をつけて！

「苦しんでいませんか？腰から足が痛くて歩くのも辛い！脊柱管狭窄症！」

こんな不思議な文章が書かれた治療院のチラシがポストに投函されていたり、SNSなどで投稿されているのを見たことはありませんか？

どこが不思議？と思った方は気をつけた方が良いかもしれません！

もしかしたら、その治療院のセラピストさん！正しい知識や技術のないセラピストさんかもしれませんよ･･･。

そこで今回は、実際に治療院のチラシで使われている文章を使って、気をつけた方がよい治療院を見分ける方法についてお伝えしたいと思います。

どうしても気になる文章

次の３つの文章は実際に投函されている治療院のチラシの文章です。

「”脊柱管狭窄症”、”椎間板ヘルニア”、”坐骨神経痛”、腰痛が治らないあなたへ」

「”脊柱管狭窄症”、”椎間板ヘルニア”、”坐骨神経痛”、根本的に解決します！」

「治せない治療家なんて治療家ではありません！」

治療院が投函しているチラシには、なぜか腰痛について書いてあることが多いです。

チラシの文章なので、全体的に勢いのある文章が多いですね。これらの文章は、見る人が見るとどうしても気になってしまうところがあります。

じつは、医学的に考えるとつじつまの合わないことが書いてあります。

そうとは知らずにこのチラシの治療院に通ってしまっていると、知らないうちにキケンな治療を受けてしまうかもしれません。

どこが気になる？？

先ほどの文章のどこがおかしいのでしょうか？答え合わせをしましょう。

じつは、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛のほとんどは･･･

腰痛が出ません！

と、いうことなんです。

脊柱管狭窄症のメインとなる症状はお尻から足の痛みやしびれ。

坐骨神経痛のメインとなる症状もお尻から足の痛みやしびれ。

そして、腰椎椎間板ヘルニアのメインとなる症状もお尻から足の痛みやしびれなのです。

ヘルニアという言葉は”脱出”という意味を持つ言葉ですが、背骨の間でクッションになっている椎間板の中にある髄核という塊が椎間板を破って脱出するのが椎間板ヘルニアです。

その椎間板を破っているときのメインの症状は腰痛なのですが、脱出した後には腰痛が軽減し、髄核が神経を圧迫することによるお尻から足の痛みやしびれがメインの症状となります。

そのため、脊柱管狭窄症も椎間板ヘルニアも坐骨神経痛もメインの症状はお尻から足の痛みやしびれになるのです。

また、脊柱管という背骨にある管の物理的な狭窄や脱出してしまったヘルニアを施術で根本的に治すことはできません。

だから、治療家としてやるべきことは施術では治せない症状を鑑別して、施術以外で治せる方法を提示することなのです。

全ての症状を治せるのが治療家というわけではないのです。

さて、もう一度チラシの文章を見てみましょう！不思議に感じませんか？

「”脊柱管狭窄症”、”椎間板ヘルニア”、”坐骨神経痛”、腰痛が治らないあなたへ」

「”脊柱管狭窄症”、”椎間板ヘルニア”、”坐骨神経痛”、根本的に解決します！」

「治せない治療家なんて治療家ではありません！」

安心・安全に治療を受けるためには

広告のチラシはお客さんを呼び込むためのものなので、治療院の広告は誇大広告になりやすい印象があります。

もちろん、広告を見ただけでその治療院の良し悪しが分かれば一番いいのですが･･･なかなかそれは難しいことです。

安心・安全に治療を受けるためには、症状の原因を明確にしてくれる施設が良いと思います。

特に、足にしびれが出てしまっている場合には神経に何らかの問題があるはずなので、まずは神経の検査を行える施設に行くことをオススメします。

治療院へ行くのは、検査の結果を聞いて治療院での施術で問題ないと確信をもててからでも遅くはありません。

今回、ご紹介したようなチラシを投函している治療院は避けるようしてくださいね。

まとめ

今回は、実際に治療院のチラシやSNSで使われている文章を使って、気を付けた方がよい治療院を見分ける方法についてお伝えしました。

脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、そして坐骨神経痛のメインの症状はお尻から足の痛みやしびれです。

施術で痛みやしびれは取れたとしても、根本的な狭窄やヘルニアを解決させることはできません。

また、誇大広告にも気を付けてください。

治療院を選ぶ際には、検査のできる施設で症状の原因を明確にして、治療院で問題がないと確信をもててから行くようにすると良いと思います。