原因は背中の丸まりにあり!丸まり予防体操 五十肩②
前回に引き続き、今回は五十肩の第二弾です!
前回は、五十肩ってなに?というところから、放っておけば治るのか?運動をすれば治るのか?というところまでの話をさせていただきました。
そこで今回は、なぜ五十肩になってしまうのか?どうすれば五十肩を予防できるのか?という話の後に五十肩を予防する体操についてもお伝えしたいと思います。
え!?五十肩って予防できるの!?
今回は五十肩になりやすい人の姿勢の話だよ。
その姿勢にならなければ、100%五十肩にならないのね!
・・・100%ではないけど、なりにくくはなると思うよ。
なぜ、五十肩になってしまうのか?
前回お伝えしたとおり、五十肩は40歳以降であれば誰であっても起こりうる疾患です。
しかし、世の中には五十肩になりやすい人となりにくい人がいます。
何が違うのかというと、それは・・・
姿勢!
・・・です。まずはこちらのグラフを見てください。
このグラフは、2010年に尾瀬国立公園がある群馬県片品村の村民525人(平均年齢61.9歳(28~94歳))の姿勢と肩の痛みの関係について調査したグラフです。
パーセントが上がれば上がるほど、肩の痛みが出やすいことを示しています。
つまり、このグラフによると背中が丸まっている人の約40%は肩に痛みを訴えていることが分かります。
なかなか多い割合だとは思いませんか?
次のグラフは、姿勢と腱板断裂という肩の腱が一部切れてしまう疾患との関係について調査したグラフです。
このグラフにおいても、背中が丸まっている姿勢では約30%の人に腱板断裂があることが分かります。
この2つのグラフから、背中が丸まっている姿勢は肩にストレスをかけているということが分かると思います。
背中が丸まっていなければ、それほど肩に負担はかからなそうです。
腰じゃなくて、背中が丸まっているのね。
背中の丸まりチェック
背中が丸まっていると肩が痛くなりやすいと聞くと、自分の背中が丸まっていないかどうかが気になりますよね?
そこで、ここでは簡単に自分の背中の丸まりをチェックする方法を2つお伝えします。
イスでカラダを回す方法
まず一つ目はイスに座ってチェックする方法です。
①足を肩幅に開いてイスに座り、カラダの前で両手をクロスします
②ひざを動かさないようにして、カラダをまわします
このときに・・・
➡両ひざの間に前側になった肩が入っている →背中は丸まっていない
➡両ひざの間に前側になった肩が入っていない→背中が丸まっている可能性あり
このチェック方法では、背骨の中でも背中の部分がしっかりと回っているかどうかをチェックしています。
背中部分の背骨である胸椎は、他の部分の背骨と異なり、骨と骨の間で回旋することも屈伸することもできます。
その代わりに、回旋のときも屈伸のときも動く関節部分は一緒なので、回旋ができなくなってしまうと屈伸もできなくなってしまいます。
そのため、このカラダを回すチェック方法で引っかかってしまった場合には、背中を反ることができなくなっており、背中が丸まってしまっている可能性があると判断します。
壁に背中を向けて立つ方法
もう一つのチェック方法はもっと簡単です。壁に背中を向けて立つ方法です。
かかとを壁につけて立ち、お尻、背中、そして後頭部が壁につくかどうかチェックします。
このときに・・・
➡後頭部が壁につく →背中は丸まっていない
➡後頭部が壁につかない→背中が丸まっている可能性あり
背中が丸まってしまっていては、後頭部が壁につかないのは当然ですね。
この2つのチェック方法で引っかかってしまった場合には、残念ながらかなりの確率で背中は丸まっていると思われます。
片方だけカラダが回らないんだけど!?
生活の中で、振り向く方向に偏りがあるんだよ。リビングでのテレビの向きとかさ。
五十肩を予防する体操
背中が丸まってしまうと肩に痛みが出やすくなってしまいます。
つまり、五十肩を予防するためには背中が丸くなってしまうことを防ぐ必要があります。
そこで、背中が丸くなることを予防して五十肩を予防する体操を考えてみました。
座ってできる体操
①肩甲骨まわし
まずは準備運動です。肩甲骨周りの筋肉の血流を促します。
②肩甲骨の背骨よせ
両手を後ろで握り合わせて、肩甲骨を背骨によせます。
背中部分の背骨を反りながら行うことで、肩甲骨から背骨についている筋肉の血流を促します。
③背骨の曲げ伸ばし
今回の体操の中でポイントとなる運動です。
肘から手をテーブルに置いて固定し、背骨を曲げ伸ばしします。
動きが分かりにくい場合には、肩甲骨を意識すると分かりやすくなります。
背骨を丸める➡肩甲骨同士が離れる
背骨を反る ➡肩甲骨同士が近づく
テーブルではなく、壁に肘から手を固定して背骨を曲げ伸ばししても、同じ効果の運動になります。
④カラダまわし
握り合わせた手で背もたれの端をつかみ、しっかりとカラダをまわします。
背骨の中でも背中部分を回すことで、背骨を反りやすくなります。
寝てできる体操
①腰まるめ
まず、背中にハーフストレッチポールまたはバスタオルを丸めたものを当てて、仰向けに寝ます。
次に両ひざを立てて、腰を丸めながらベッドに押し当てます。
腰を丸めるときに背中を反ることができます。
②腰まわし
①腰まるめの体勢から両ひざを横に倒します。
背骨の中でも腰の部分はほとんど回ることができないので、背中の部分の背骨が回ることになります。
背中の部分の背骨が回るようになれば、背中を反ることができるようになります。
イスに座ったときやベッドに横になったときに体操を習慣づけてみるわ。
まとめ
今回は、なぜ五十肩になってしまうのか?どうすれば五十肩を予防できるのか?という話の後に五十肩を予防する体操についてお伝えしました。
・背中が丸まってしまうと五十肩になりやすい
・背中の丸まりはイスに座った方法と壁に背を向けて立つ方法でチェックする
・背中の丸まりを予防するための体操を行い、五十肩を予防する
もし、今回お伝えした五十肩を予防する体操をやっていても肩に痛みが出てしまった場合には、肩のリハビリが受けられる施設に行ってみてください。
五十肩の原因は背中の丸まりなのね!
それが全てではないけど、背中が丸まると肩には負担がかかりやすいんだ。