まずどこに行く?病院?接骨院?整体院??

リハビリコラム
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腰が痛い、ひざが痛い、肩が痛い・・・みなさんはカラダに痛みがでた時に行く施設は決めていますか?

痛みが出てから迷うということもあるかもしれません。

病院やクリニック、接骨院や整体院など、セラピストと呼ばれる人がいる施設はいくつかあります。

そこで今回は、痛みがでた時に”まず”行くべき、安心で信頼性の高い施設とその理由についてお伝えしたいと思います。

最近、よく整体院のチラシがポストに投函されるんだけど・・・。

健康に興味を持つ人が増えたから、整体院も増えてるんだろうね。

だけど、これだけ多いとどこに行ったら良いのか分からなくなるよ。

そうだよね。それじゃ、病院と接骨院、そして整体院、それぞれの施設の違いについて少し見ていこう!

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医療行為ができるのは

2021年9月30日にMedical DOC(https://medicaldoc.jp/column/202107p0667/)に掲載されたコラム「スポーツ障がいの相談先で迷ったら整形外科、接骨院、整体院のどこに行くべき?」の中で、

  1. “外傷”と”障がい”の違い
    →一回だけのケガが”外傷”で、繰り返しの負荷によって痛みが出る状態が”障がい”

  2. スポーツ障がいにおいて必要なこと
    →スポーツ障がいにおいてアスリートと一般の方に違いはなく、自分の動きを把握することが必要

  3. 迷った時の相談先について
    →整形外科、接骨院、整体院のいずれでも構わないが、医療行為が必要であれば整形外科へ

医療行為??

医療行為とは医業ともいい、医師のみが行える行為を指します。

それに対して医業類似行為というものがあり、これはあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師、鍼灸師および柔道整復師といった国家資格者が行える行為を指します。

ちなみに、理学療法士は医師の指示の下に医療行為の一部を行うことができる国家資格となります。

似ているようで、それぞれの施設にいる人の資格って違うのね。

じつは、やっている施術も全然違うんだよ。

また、1.と2.より障がいになってしまうのは自分の動きを把握できていない+同じ動作(スポーツに限らず家事やウォーキングなど)を繰り返すことが原因とされています。

日常生活において家事や歩くといった動作をやめることはできないので、障がいを防ぐためには自分の動きを把握する必要があります。

施設と資格によるできることの違い

医療には医業医業類似行為があり、それらの行為を行うためには国家資格が必要となるのですが、じつは国家資格の必要ない医業類似行為もあります。

それは整体やカイロプラクティックです。

どういうこと?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ここではどの施設にどの資格のセラピストが在籍しているのか確認していきます。

病院またはクリニック(整形外科)

【保有資格】
 医師、看護師、放射線技師、理学療法士など
【できること】
 診察、注射、投薬、レントゲンやCT、MRIといった検査、リハビリなど
【できないこと】
 設備のないものはできない

みなさんもご存知の病院とクリニックです。一度は通院されたこともあるのではないでしょうか?

待ち時間こそ長いものの、様々な国家資格を持ったスタッフがおり、様々な検査や治療を受けることができます。理学療法士が医療行為を行えるのは医師のいる病院やクリニックだけです。

接骨院

【保有資格】
 柔道整復師
【できること】
 機器を使った治療、施術
【できないこと】
 診察、注射、投薬、レントゲンやCT、MRIといった検査
【注意事項】
保険を使用できるのは骨折、不全骨折、脱臼、打撲、ねんざ、肉ばなれといった”外傷”のみ
→骨折、不全骨折、脱臼の施術には医師の同意が必要です。

負傷日時がはっきりしない痛みや日常生活からくる疲労や肩こり・腰痛などは保険対象外
→肩こりや腰痛は保険がきかずに保険外診療となります。

参考:医師のための保険診療基礎知識 医業類似行為関連Q&A 平成26年

少なくとも私の勤務している病院では、接骨院で施術を受けるための同意を得るために来院された方を見たことがありません。

世間で思われているよりも接骨院で保険が適用される範囲は広くありません。基本的には腰痛や肩こりでは保険は使えません。

また、打撲やねんざだったとしても接骨院では詳細な検査ができないので、応急処置を受けた後には病院で検査することをお勧めします。

整体院

【保有資格】
 なし(整体師という資格はありません)
【できること】
 資格がないので整体師により異なる
【できないこと】
 診察、注射、投薬、レントゲンやCT、MRIといった検査

ゴッドハンドと呼ばれる方もいらっしゃいますが、整体院では詳細な検査ができず、特定の資格を持っていないセラピストによる施術となるので、万が一症状が改善しない場合には病院での治療をお勧めします。

ちなみに、整体師として働くには、開業届に整体業と書いて税務署に提出さえすれば、誰でも整体師として働くことができます。

病院は待ち時間長いけど安心、接骨院は意外と保険が使えない、整体院は資格がない・・・なるほどなるほど。

まず行くべき施設とは

どのような痛みであっても治療するためには、診察や検査などにより痛みの原因を突き止める必要があります。

何となくこの辺が痛いのかな?では治療できません。

原因が分かっていなければ、たとえ何らかの施術によって痛みが軽くなったとしても、本当に治ったのかどうかが分かりません

街で見かけるマッサージ屋さんでも同じことが言えます。

マッサージにより腰や肩の張りが一旦は和らぎますが、時間が経つとまた戻ってしまうことが多いと思います。

そもそも、マッサージ屋さんは医療行為をする施設ではないため、腰や肩が張ってしまう原因を突き止めるようなことはしません。

原因の分からないものを取り除くことはできませんし、取り除けているかどうかの判断もできません。

そのため、一旦は張りが和らいだとしても時間が経つにつれて、また張りが出てきてしまうのです。

マッサージ屋さんにとってはリピーターが増えて良いのかもしれませんが・・・。

マッサージでは原因が治ってないから、また張りが出てくるのね。

診察と検査が行えるのは病院やクリニックだけです。

また、一人の患者さんに対して様々な国家資格を持ったスタッフが関わることになるので症状の見逃しもほとんどありません。

痛みが出始めたときには”まず”病院やクリニックに行ってみることをお勧めします。

信頼性の高い検査を行い、診察での投薬やリハビリを行うことで安心して痛みを取り除いていくことができると思います。

リハビリのある病院やクリニックの選び方についてはこちらをご覧ください。

2回目以降の施術を接骨院や整体院で希望される場合には、医師に同意を得てからであれば安心だと思います。

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まとめ

今回は、痛みが出たときに”まず”行くべき施設とセラピストと呼ばれる似ている資格についてお伝えしました。

痛みが出たときにはまず検査が受けられる病院やクリニックの受診をお勧めします。

2回目以降については次のことをご理解いただいたうえで、各施設での施術を受けるようにしてください。

  • 理学療法士:病院やクリニックで医師の指示のもと、保険対象の医療行為ができる
  • 柔道整復師:外傷が保険対象であり、その他については医師の同意が必要
  • 整 体 師:資格がないため保険対象にはならず、施術を受ける場合には注意が必要

どの施設のおいてもそうですが、納得できる説明をしてくれるセラピストに担当してもらえるといいですね。

セラピストの資格はどこでも一緒だと思ってたけど違うのね。痛みが出たら、まずは待つのを覚悟して病院に行ってみるよ。

それぞれの施設のメリットとデメリットをしっかり把握した上で、初回は病院、その後は自分の考えによって施設を選ぶといいね。

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