10秒で変わる?3分で変える?前屈ストレッチ

カラダの硬さをチェックするためによく使われている前屈動作ですが、じつはももの後ろの硬さだけが影響しているわけではなく、いくつもの関節や筋肉による影響を受けて指先が床につかなくなっています。

そこで今回は、前屈動作に関係している関節や筋肉をお伝えした後に、たったの10秒で前屈を柔らかくする方法としっかり3分かけたストレッチで前屈を柔らかくする方法についてお伝えしたいと思います。

私、生まれたときからカラダが硬くて、前屈で指が床についたことなんてないんだけど・・・

生まれたときからカラダが硬い人はいないよ!
筋肉より骨の成長が早いから、筋肉をストレッチをしていないとからだが硬くなるんだ。

へぇー、そうなんだ。今からでも筋肉は柔らかくなるのかな?

うん!何歳からでも筋肉は柔らかくできるよ。

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体力テストと前屈

1999年以前に学校などで行われていた体力テストでは立位体前屈(立った状態から前屈)という項目がありましたが、頭を下げて、そこから頭を上げる動作に血管系疾患によるリスクを伴うことから、1999年から始まった“新”体力テストでは立位体前屈が長座体前屈(足を伸ばして座ってから前屈)に変更となりました。

わたしは立位体前屈だったわ。

驚くべきことに新体力テストの実施要項は小学校に入学する6歳から高校卒業まで、ではなく79歳までの実施要項が用意されています。

なので、今後みなさんの中にも長座体前屈を測定する方がいらっしゃるかもしれません。

長座位体前屈は下肢(股関節から足関節にかけて)の柔軟性の把握が目的とされています。

特に大殿筋、ハムストリングス、腓腹筋の柔軟性の低下は前屈動作を制限し、腰痛やひざ痛を引き起こす原因になるとされています。

前屈に必要なのは下肢だけではない?

しかし、じつは前屈動作に関係するのは股関節から足関節にかけての筋肉だけではありません

前屈動作には背中や腰を曲げる、腕を下ろすといった動作が伴っています。

背中や腰を曲げるためには背骨(胸椎、腰椎)の一つ一つの関節の可動域、腕を下ろすためには肩甲骨周り、そして肩関節周りの筋肉の柔軟性などが影響します。

いろんな関節が動いて前屈できているのね。

バランスボールを使用して前屈を改善する方法はこちらで紹介しています。

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この後、前屈をたった10秒で柔らかくする方法と3分で柔らかくする方法についてお伝えします。

前屈をやわらかくする方法

①前屈でカラダの硬さをチェック

前屈をやわらかくする運動を行う前にカラダの硬さを立位体前屈でチェックします。
※血管系疾患のある方は注意してください

血圧の薬を飲んでいる方やめまいのある方は特に気を付けてください。

②10秒で前屈を柔らかくする方法

背もたれのないイスに深く腰掛けて、両手を胸の前で組み、カラダを後ろに傾けた状態で両ひざを精一杯伸ばして10秒数えます。

これだけです。バランスを崩してしまいそうな場合には両手でイスをつかんで行ってください。

結構、キツイ運動なんだけど・・・

なぜ、たったこれだけの運動で前屈が柔らかくなるかというと、“使っている筋肉の反対側の筋肉が柔らかくなる”というからだ特性を利用しているからです。

ここでお伝えした運動では、ももの前の筋肉と腹筋を使っているので、その反対に位置するももの後ろの筋肉と背筋が柔らかくなり、前屈が柔らかくなります。

③3分で前屈を柔らかくする方法

こちらは前屈を制限してしまう筋肉をそれぞれストレッチする3分ほどかかる方法です。

おしりのストレッチ

まずは、おしりの筋肉の中でも大殿筋(覚える必要はなりません)という筋肉を伸ばします。

大殿筋

伸ばしたい側の足首をもう一方のひざの上に乗せます。その後、できるだけせすじを伸ばしたままカラダを前方に倒していきます。

おしりに伸張感を感じることができたところで30~40秒キープします。

ももの後ろのストレッチ

次に、ももの後ろのハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)という筋肉を伸ばします。

半腱様筋
半膜様筋
大腿二頭筋

伸ばしたい側のひざを伸ばして、そのひざの上には両手を置いて、ひざが曲がらないように押さえます。

その後、できるだけせすじを伸ばしたままカラダを前方に倒していきます。

ももの後ろに伸張感を感じることができたところで30~40秒キープします。

おしりとももの後ろのストレッチを両足に対して行います。

しっかりと伸びる感覚を感じてください。

まとめ

今回は、たったの10秒で前屈を柔らかくする方法としっかり3分かけたストレッチで前屈を柔らかくする方法をお伝えしました。

両方の運動を併せて行っていただくと効果が高まります

運動後には運動前と同様に前屈を行い、運動の効果を確認するようにしてください。

運動の効果があるようでしたら、是非お伝えした運動を習慣にして継続してみてください。

10秒でカラダが柔らかくなるんなら、それだけやっていればいいんじゃないの?

10秒の運動の効果はそれほど持続はしないんだ。
だから、続けて3分のストレッチを行うことで効果が持続するようになるんだ。

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